飲食店

[RESTAURANT]

RESTAURANT

飲食店を経営している皆様、毎日の業務お疲れさまです。

美味しい料理を作って、お客様を笑顔にすること。それは飲食店の経営者にとって、一番の喜びでありやりがいでしょう。しかし、その喜びの裏側には、食材の仕入れや従業員の育成といった、考えるべき問題が山ほどあります。

「毎日忙しく過ごしているため、お店のお金について考える時間がない」
「売上はそれなりにあるのに、手元にお金がなかなか残らない」
「もっとお店の利益を増やしたいが、何から手をつけるべきか分からない」

今回はそうした悩みを抱える飲食店の経営者に向けて、お店を強くする「経営の改善」について、具体的な手順と、私たちが提供できるサポートを詳しくお伝えします。

1. なぜ「経営の改善」が大切なのでしょうか?

「経営の改善」は、赤字のお店を立て直すためだけのものではありません。健全な経営を続けるお店にとっても、より良い未来を築くための「体質を強くする取り組み」に他なりません。今が黒字経営だとしても、お店の成長を止める「隠れたコスト」や「非効率な仕組み」が、お店の中に潜んでいる可能性があります。

見えにくいコストを発見する

経営者の皆様は、毎日の売上や仕入れ額を把握していますよね。
しかし、その数字の奥に隠された無駄を見つけ出せていますか。季節によって売れ行きが変わる食材の大量仕入れで発生する廃棄ロス、見直しをせず続けている原価の高いメニュー、非効率なシフトによる人件費の無駄など、普段の業務に埋もれて気づきにくいコストを洗い出すことが、経営の改善にとっての第一歩になります。

こうしたコストを放置していると、知らないうちに利益を圧迫して経営の足かせとなってしまうからです。

従業員のやる気を引き出す

経営の改善は、コストを削減するだけではありません。
たとえば、業務の効率化は従業員の残業時間を減らし、働きやすい環境づくりにつながります。また、お店の経営状況を従業員と共有することで、一人一人の仕事に対する責任感やモチベーションが向上し、チーム全体のパフォーマンスが上がります。

お店が成長する様子を従業員と分かち合うことは、彼らのエンゲージメントを高めて、人材の定着にも大きく役立ちます。

長期的な視点で考える

経営の改善は、短期間での売上アップだけを目指すものではありません。
お店を10年、20年と長く続けるための「土台を作る作業」です。将来の設備投資や事業の拡大、さらには経営者自身の引退後を見据えた、計画的な資金管理を行うことで、時代の変化にも柔軟に対応できる強いお店を作ることができます。

経営の改善は、お店の未来を守るための重要な投資だと考えてください。

2. 経営改善の第一歩は「数字をはっきりと見ること」

お店の現状を正しく理解するには、感覚ではなく、「数字」という客観的なデータで判断することが不可欠です。しかし、多くの経営者が「数字は苦手だ」と感じています。まずは、以下の数字を把握するところから始めましょう。

月ごとの決算でリアルタイムに現状を把握する

「決算は年に一度だけ」というお店も多いでしょう。それでは対策が手遅れになることがあります。毎月の「月次決算」を行うことで、お店の売上や利益、経費の状況をリアルタイムで把握できます。これにより、「今月は客数が少なかったので、来月は宣伝に力を入れよう」「このメニューは原価率が高いので、仕入れ先を見直そう」といった、迅速な経営判断が可能になります。

月次決算から得られるデータは、単なる数字の羅列ではありません。それは、お店の「健康診断書」です。この診断書を定期的にチェックすることで、病気の兆候を早く見つけ、手遅れになる前に対応することができます。

日々のデータ管理で未来が見える

日々の業務に追われ、「今日はどれだけ売れたか」を確認するだけで精一杯ではないでしょうか?

税理士法人 アクシアは、そんな忙しい飲食店の経営者さまをサポートするため、レジと会計システムを連動させるご提案をしています。このシステムを導入すれば、レジを閉めた後に売上データを自動で会計システムへ送るだけ。毎日たったこれだけの作業で、お店の状況を正確に把握できるようになります。

データの活用事例

  • ①前年同期間との比較: たとえば、今日が8月20日だとします。まずは、今年の8月1日から20日までの売上を、去年の同じ期間と比べてみましょう。「昨年よりも売上が〇〇円増えた」「客単価が〇〇円下がった」といった具体的な数字が見えてきます。これにより、何がうまくいっているのか、あるいは改善すべき点はどこかがすぐにわかります。
  • ②今月の目標との比較: 次に、今月の目標予算と、これまでの売上を比較してみます。「今月は予算まであと〇〇円足りない」「このままでは目標達成が難しい」といった現状がはっきりします。その結果、「月末までにあとどれくらい頑張ればいいか」という具体的な目標が見えてくるのです。

このように、日々のデータをきちんと管理すれば、「今の状況を正確に把握すること」はもちろん、「未来を予測し、具体的な対策を立てること」も可能になります。

正確なデータは、あなたの経営判断を力強く支える羅針盤となります。私たちは、データの活用方法から経営改善のアドバイスまで、一貫してサポートいたします。

飲食店の鍵を握る「FL比率」とは?

飲食店の経営で、特に重要視されるのが「FL比率」です。
これは、「Food(食材にかかる費用)」と「Labor(人件費)」の頭文字を取った言葉で、売上高に占める食材費と人件費の合計額の割合を示します。

FL比率 = (食材費+人件費)÷ 売上高 × 100

一般的に、飲食店のFL比率の目安は50〜60%と言われます。もし、この数字が目安を大きく超えている場合、どこかに改善できる余地があると考えられます。

食材費(F)を改善する

  • 仕入れを見直す : 複数の業者から見積もりを取り、より安価な仕入れ先を探すことは、コスト削減の最も効果的な手段の一つです。食材の品質と価格のバランスを常に確認することも重要です。
  • 廃棄ロスを減らす : 季節や天気、曜日によって売れ行きを予測し、仕入れ量を調整するだけでなく、余った食材を別のメニューに活用するなどの工夫も有効な手段です。
  • メニューの価格を適正にする : 原価率を考慮し、提供価格を再設定することは、お店の利益を確保するために不可欠です。ただ価格を上げるだけでなく、メニューの魅力を高めることも重要です。

人件費(L)を改善する

  • シフトを最適にする : 忙しい時間帯とそうでない時間帯を分析して、最適な人員配置を行い、無駄な待機時間を減らせば、人件費を効率的に使えます。
  • 多能工化 : 従業員が調理補助から接客、レジ業務まで複数の業務をこなせるように教育することで、人件費を最適化できます。
  • 業務を効率化する : クラウド会計やPOSレジを導入して、日々の事務作業の時間を短くし、従業員が本来の仕事に集中できる環境を整えることも重要です。

お店の存続を左右する「損益分岐点」

損益分岐点とは、「売上高と費用がちょうど同じ金額になり、利益も損失もゼロになる売上高」です。この数字を把握することで、「1日に〇〇円の売上がなければ赤字になる」という基準が明確になります。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ {1 - (変動費 ÷ 売上高)}

この数字を常に意識することで、売上が目標に届いていない時に、「あとどれくらい頑張れば利益が出るか」が分かり、具体的な行動につなげることができます。

3. 数字が見えたら、次は具体的な行動に移ります

数字を分析して現状を把握したら、次は具体的な改善策を立てて実行していきます。

利益を最大限にする「メニューの分析」

お店のメニューを、「売上は高いが利益が少ないメニュー」「売上は少ないが利益が大きいメニュー」といった視点で分析してみましょう。

ABC分析

すべてのメニューを、売上への貢献度が高い順にA・B・Cの3つのグループに分けます。

  • Aグループ(主力メニュー) : 売上全体の70%を占めるメニューです。このメニューの品質を維持し、さらに強化することで、お店の基盤が固まります。
  • Bグループ(準主力メニュー) : 売上全体の20%を占めるメニューです。Aグループに引き上げるための工夫を考えます。
  • Cグループ(その他メニュー) : 売上全体の10%を占めるメニューです。原価率や調理にかかる手間を考慮し、見直しや廃止を検討します。

無駄な経費を見直す

固定費や変動費を一つずつ見直すことで、無駄なコストを減らすことができます。

  • 家賃の交渉 : 長期間入居している場合、オーナーに家賃の交渉をしてみるとよいでしょう。
  • 光熱費の見直し : 電力会社やガス会社を比較して、より安いプランに切り替えます。
  • 宣伝広告費を最適にする : チラシやグルメサイトなど、どの広告が一番効果があったかを分析し、費用対効果の高いものに集中して投資します。

キャッシュフロー(お金の流れ)を安定させる

「黒字倒産」という言葉があるように、売上があるのに手元にお金がない事態は、飲食店にとって大きなリスクです。特に、食材の仕入れ代金や人件費の支払いと、クレジットカードの売上入金のタイミングがずれると、一時的な資金不足に陥ることがあります。

  • 資金繰り表を作る: 将来のお金の流れを予測し、いつ、どれくらいのお金が必要になるかをはっきりとさせます。
  • 融資を活用する: 資金が不足する前に、金融機関に相談して融資を受けることも有効な手段です。

4. 専門家と連携して「繁盛店」を目指す

ここまで見てきたように、経営の改善には多くの分析と具体的な行動が必要です。
「日々の業務が忙しく、とても手が回らない」「数字は苦手なので、何から始めればいいか分からない」と感じる方も多いかもしれません。

そんな時は、私たち税理士法人 アクシアにご相談ください。
私たちは、「フードアカウンティング協会」に所属し、飲食業の経営を改善するためのサポートに特化しています。一般的な税務や会計の業務はもちろんのこと、飲食業ならではの課題に寄り添った、専門的な支援を提供します。

私たちの強みは、単に数字を分析するだけでなく、その数字を「繁盛」につなげるための具体的なアドバイスまで踏み込んでいる点です。

税務と会計のサポート

  • 正確な月ごとの決算と経営分析 : クラウド会計システムを導入し、お店の数字をリアルタイムで「見えるように」します。
  • 利益を最大限にする戦略を立てる : FLコストの最適なバランスや、利益率の高いメニューを強化するための戦略を一緒に考えます。
  • 資金繰りと融資のサポート : 健全なキャッシュフローを作り、将来の事業拡大に向けた資金調達を支援します。

宣伝のサポート(繁盛化サポート)

「数字だけが良くても、お客様が増えなければ意味がない」。
そう考える経営者もいらっしゃるでしょう。私たちは、会計の専門家でありながら、お店を「繁盛」させるための具体的な宣伝のサポートも提供しています。

  • インターネットでの集客 : 今の時代の集客に欠かせない、SNSの運用やWebサイトのSEO対策など、オンラインでの集客を強くするためのアドバイスを提供します。
  • 売上をアップさせるための戦略作り : メニューの構成や価格の設定、期間限定メニューの企画など、売上を増やすための戦略を一緒に考えます。
  • リピーターを増やす仕組み作り : お客様がもっとお店を好きになり、何度も足を運んでもらうための施策(ポイントカードやメールマガジンなど)を提案します。

5. 飲食店を経営する人が知っておくべき「税務調査」の対策

飲食店は、日々の取引が現金中心であること、また食材の仕入れや人件費の管理が複雑なため、他の業種に比べて税務調査の対象になりやすい傾向があります。

「税務調査」という言葉を聞いて、身構えてしまう経営者の方も多いかもしれません。しかし、日頃からしっかりと準備しておけば、必要以上に恐れることはないのです。

税務調査では何が見られるのでしょうか?

税務調査官は、主に次の点に注目します。

  • 売上の除外 : レジを通していない現金売上や、領収書を発行していない売上がないか。
  • 棚卸資産の管理 : 食材の在庫が正確に計上されているか。期末の棚卸が正しく行われているか。
  • 人件費 : アルバイトへの給与が正確に支払われ、源泉徴収が適切に行われているか。また、架空の人件費が計上されていないか。
  • 経費の水増し : 個人的な飲食代や家賃を経費に含めていないか。

普段から準備しておくべきこと

税務調査に備えるには、日頃からの適切な記帳と書類の整理が最も大切です。

  • レシートや領収書の保管 : 経費として計上したすべての取引について、領収書やレシートをきちんと保管しておきましょう。
  • 売上管理 : POSレジや日計表を毎日欠かさず作成し、売上を正確に記録します。
  • 帳簿の整理 : 売上台帳、仕入台帳、現金出納帳など、お店の帳簿を定期的に整理して、いつでも提出できるようにしておきましょう。

税理士の役割

私たち税理士法人 アクシアは、税務調査の際に経営者の皆様に寄り添い、強力なパートナーとしてサポートします。

  • 事前の準備のサポート : 調査が入る前に、帳簿や書類に不備がないかチェックを行い、必要な書類を整理します。
  • 調査当日に立ち会う : 調査の当日は、税務署の調査官とのやり取りに同席し、経営者の代わりに専門的な説明をします。
  • 追徴課税の交渉 : もし追徴課税が発生した場合でも、不当な指摘に対しては反論し、経営者の利益を守るため最後まで交渉します。

飲食業に詳しい税理士がそばにいることで、税務調査への不安を大きく軽減し、本来の仕事に集中できる環境を整えられます。

6. お店の未来を考える「事業の引き継ぎ」と「M&A」

「いつかは引退したい」「後継者がいない」といった悩みを抱えている経営者もいるでしょう。お店の未来をどのように引き継いでいくか、事業の引き継ぎやM&Aは、誰もが一度は考えるべき大切なテーマです。

事業の引き継ぎの選択肢

事業の引き継ぎには、主に次の3つの選択肢があります。

  • 親族への引き継ぎ : 息子や娘など、親族にお店を引き継いでもらう方法です。経営者にとっては安心感がありますが、後継者が経営に興味を持たない場合や、能力が十分でない場合もあります。
  • 従業員など親族外への引き継ぎ : 長くお店を支えてくれた従業員に引き継いでもらう方法です。お店の理念や味を継承しやすい利点がありますが、従業員に資金力がない場合は、融資などのサポートが必要になります。
  • 第三者へのM&A : 全く別の第三者に、お店の事業を売却する方法です。経営者はまとまった資金を得ることができ、お店も存続させることができます。

お店を「売れる資産」にするために

M&Aで高値でお店を売却するには、日頃からの経営改善が不可欠です。

  • 黒字経営を続ける : 赤字のお店は買い手が見つかりにくいです。安定した黒字経営を続けることが、お店の価値を高めます。
  • 事業の「見える化」 : 経営状況が不透明なお店は敬遠されます。正確な月次決算や資金繰り表を作成して、お店の「健康状態」を買い手に明確に伝えることが重要です。
  • 独自の強みをはっきりさせる : 「お店でしか食べられないメニューがある」「地元の人に愛されている」など、お店独自の強み(ブランド力)を明確にすることで、お店の価値をさらに高めることができます。

税理士の役割

事業の引き継ぎやM&Aは、税務や法律の知識が不可欠で、非常に複雑な手続きを伴います。
私たち税理士法人 アクシアは、飲食業に特化した専門家として、事業の引き継ぎやM&Aのプロセス全体をサポートします。

  • 事業の価値を算出する : お店の事業の価値を客観的に評価して、適切な売却価格を算出します。
  • 最適な引き継ぎ方法を提案する : 経営者の希望やお店の状況をヒアリングして、親族への引き継ぎ、従業員への引き継ぎ、M&Aの中から最適な方法を提案します。
  • 税務面でのサポート : 引き継ぎやM&Aに伴う税金の計算や手続きをサポートし、節税対策も提案します。

最後に

今回は、飲食店の経営の改善から、税務調査、事業の引き継ぎやM&Aといった、経営者が直面する様々な問題についてお伝えしました。

「美味しい料理でお客様を笑顔にしたい」
「お店をずっと続けていきたい」


という、経営者の皆様の思いを叶えるためにも、まずは一歩踏み出して、お店の現状と向き合ってみませんか。
もしこの記事を読んで、「一度、お店の状況を相談してみたい」と思われたなら、いつでもお気軽にご連絡ください。私たちは、飲食店を経営する皆様の力になることを心から願っています。
飲食業に強い税理士をお探しなら、ぜひ税理士法人 アクシアにご相談ください。